環境省「特定外来生物対策法」が成立

 

 環境省では、外来生物が在来生物の生態系などに対し被害を与えているとされている問題に関し、飼養、栽培、保管または運搬、輸入の制限などを求める新法案を、3月9日の閣議を経て、国会に提出していました。

 

 この法案の内容には、まだ特定した種の指定はないものの、外来生物の一部として、オオクチバス、コクチバス、ブルーギルなど、最近問題になっている外来魚が含まれているとされており、この点につき、その後、自民党内水面小委員会などにより厳しい質疑が交わされた結果、魚類に関しては、現行漁業法における漁業権魚種に鑑みて、駆除と、一部ですでに行われている有効利用両用を併記することで、国会に提出。4月16日に参議院で可決しました。

 

 4月25日には、衆議院環境委員会で審議が行われ、活発な審議ののち賛成多数で可決されました。
審議にあたって、自民、公明、民主、社民の共同で、対象生物の適切な指定、防除による他生物との混獲の防止、輸入に当たっての水際対策の強化、予算、人員の整備などを内容とする付帯決議が提出され、全会一致で可決されました。

 

 5月27日、この「特定外来生物対策法案」が衆議院本会議で採決され、賛成多数で可決されました。
 全釣り協では、新法そのものについては反対すべき理由がないが、今後環境省の省令や各都道府県における条例等の設定にあたって、問題となっている魚種のうち、オオクチバスについては、すでに有効利用されている側面があること、すでに東北地方を除く全国の都府県においては、全面駆除が困難であり、この現実からみて、可能な範囲で在来魚種を保全するための棲み分けなど、現実的な秩序作りが必要との考え方に基づいて協力していく運動を展開する考えです。
 具体的な運動の展開などについては、今後このページで継続して報告する予定です。

 

          

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