大阪港の全域を立ち入り禁止に
港湾局がパブコメの募集を開始

大阪市港湾局では、8月27日付けで大阪市港湾施設条例第9条第1項にかかる立ち入り禁止区域の指定に関する意見募集(パブリックコメント募集)を開始しました。
今回港湾条例で立ち入り禁止区域指定を予定されている地域は、既にSOLAS条約で立ち入り禁止になっている地域や公園施設条例などで立ち入り禁止になっている地域とあわせると、大阪港の全域にわたり、このため釣りのできる場所は大阪南港魚釣り園の700メートルのみとなります。
大阪市民の中で釣り愛好者は15万人を超すと推定され、なかでも回遊魚のアジ、イワシやタチウオ、マダコなどを釣って手軽に楽しむファミリーフィッシングや、ほぼ100年前から受け継がれている、チヌ(クロダイ)のコスリ釣りや最近ブームを呼んでいる落としこみ釣りなど直立護岸の多い港湾都市独特の釣り文化を発達させてきた愛好者多数が混乱に陥っています。
従来から港湾の管理者側では、港湾施設は釣り施設ではなく、目的外使用だから、本来的に立ち入り禁止であり、釣りをしていたのは黙認であった。しかし事故があれば管理責任は港湾管理者が負わねばならない。だから立ち入り禁止は当然というのが全国的なスタンスとされてきました。しかし市民の側では海辺に人工構築物ができるたびに、自由に行動できる自然海浜がなくなるわけであり、公有水面すなわち海と人が堂々と触れることのできる場所も機会も急速に取り上げられ、占拠されていくと感じています。
(社)全日本釣り団体協議会 では26日に大阪で全国理事会を開き、大阪市と争うことなく「みなと」と市民としての釣り人の立場に理解を求め、今後調整しながら秩序づくりをするための機会ととらえて、当面はひろく釣り人に積極的な意見の提出をよびかけることにしています。
 また、水辺で釣りを楽しむにあたっての心得として、20年度総会において次のような釣り人のスタンスを決定しています
「釣り人の安全確保のための知識普及活動の確立=釣り場においての釣り人の行動は、基本的に自己の責任おいて行うべきであるとの原則をすべての釣り人に周知させるための諸活動を行い、これに関する社会的な認識を求める。このため釣り場において釣り人はライフジャケットを常時着用すべきであるとのムーブメントを実施する」

パブリックコメントの募集要項や詳細については
http://www.city.osaka.jp/port/ から日本語をクリック。トップページ左小枠の意見公募手続きをクリックすればパブリックコメント詳細につながります。